「真ん中は難しい」
先日、新聞にこのような書き出しのコラムが載っていました。
“3階建てアパートに入るなら暖かい2階がいいが、物音には悩まされる。
また部課長の心労など、とかく真ん中は難しい・・・“と。
真ん中。
確かに歌のアンサンブルでも真ん中は難しい。
コーラスで内声を歌ったことがある方はよくおわかりでしょう。
高くもなく、かといって低くもない<中間音>をえんえん歌っていく。
“そこ音程を高めに!”“そこはちょっと低めに・・”と、上下パートとのバランスを取りながら歌っていく。
ハーモニーの要となる場合が多いだけに「真ん中は難しい」を実感するのが内声パートです。
だからこそのやりがいもまたあるわけで、
他のパートとはちょっと違った“ハモる喜び”を味わえるのは真ん中の醍醐味でしょうか。
さらに真ん中。
例えば北海道土産の定番、六花亭のマルセイバターサンド。
真ん中のバタークリームがなければただの2枚のクッキーであって、
真ん中が商品のウリでもあるわけです。
しかもこの場合の真ん中は“これぞ北海道の商品!”ということを前面に出すための重要なファクター。
北海道のイメージすら司っていると言っても過言ではない。
もちろん真上と真下があっての真ん中。
両側からガシっと挟んでくれるものとの相性、チームワークみたいなものがあっての真ん中です。
こちらはちょっと違うかもしれない真ん中。
「2番じゃダメですか??」という政治家の発言がありましたが、1番を目指している人にとって2番はダメ。
オリンピックだって金メダルを目指しているのに銀メダルだったら悔しい。
真央ちゃんが涙を流したように。
この場合、真ん中(とは言えないかもしれませんが)という位置は、
自分の目的から一歩後退してしまった結果をどう受け入れるか、
心の決着をつけるのに難しいのではないでしょうか。
もし菅内閣やエジプト政府に有能な仲裁者がいたら・・・
そうぼんやりと考えている私は、3人姉弟の「真ん中」なのでした・・・