piccola: 2011年4月アーカイブ

サンプラザオペラ公演終了♪

|

 

 
「民族のアリア」と題した今公演はお隣の国・韓国の音楽と、オリジナルオペラ「フォスター物語」の2本立てでした。
 
第一部では韓国の歌曲と童謡をお聴きいただきました。柔らかさの中に何かしっかりとした気が流れているようであったり、哀愁が深く漂ったり。そのメロディーには日本歌曲とは違った美しさと強さを湛えているように感じましたが皆さんはいかがでしたでしょうか?
街中でふと聞こえてくる韓国語を一瞬日本語と思ってしまう、でも違う・・・ということがありますが、韓国の歌も日本の歌とはどこかその芯が違う。まさに民族の違いなのでしょうね。
韓国はとても近い国。しかし韓流ブームとはいえドラマや映画、Kポップス以外にそこで生まれた音楽の多くを気軽に耳にする機会はなかなかありませんでした。これを機に韓国の作曲家とその作品にもっと触れてみたいと感じずにはいられませんでした。
 
フォスターは世界中でそのメロディーが愛されているアメリカの作曲家。第二部では彼の残した歌と黒人霊歌で綴ったフォスターの音楽人生をお楽しみいただきました。どこかで聴いたことがある、あるいは歌ったことがあるというメロディーに溢れていたことと思います。
誰もが口ずさむことができる歌。シンプルなのに心を打つメロディー。それが後世に残され愛されているということはまさに名曲の証なのでしょう。
 
私はフォスター組(ちなみに第一部の出演者は“韓国組”と呼ばれていた)でした。フォスターの音楽にどっぷりと漬かった数ヶ月。公演を終えたのに、ふと気がつくといまだに“草競馬”や“黄色いリボン”などを口ずさんでいる私がいます・・・
 大震災があり、社会的にも精神的にも不安定な中で練習を重ね迎えた公演でしたが、ご来場の皆様、応援して下さった多くの皆様のおかげで無事に公演することが出来ました。メンバー一同感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました!!
 
余談・・・
きっとヨドバシカメラのCMを見るたびに歌っちゃうんだろうな、リパブリック賛歌。
ロッテ時代のオーティズ選手の応援歌もそういえば・・・・リパブリック賛歌。
 

 

 

季節は巡る

|

 

3月11日の震災から一週間後、私は「フォスター物語」の稽古のため、飛行機で北海道へ向かっていまいた。
その日は快晴。窓からの景色もきれいに見えていました。
 
飛行機がちょうど東北上空にさしかかったとき、
遠く空から見下ろす東北の景色はそれでもまだ緑多く、広大に感じられました。
しかしこの広大な土地が揺るがされた。
そして人々の生活も揺るがし、命をも飲み込んでいった。
空からは決して感じられない悲しい現実がそこには広がっている・・・
地球からみれば日本は小さな島国。
自然の、地球のエネルギーの前に人は非力なのだと見せ付けられた気がして胸が痛みました。
 
この一ヶ月間で街の様子はずいぶんと変わりました。
街だけでなく人々の心にも大きな影響がありました。
あらゆる情報に人々が敏感になっているのも確かです。
 
被災地を思う気持ちを忘れずに前へ歩んで行く。
最近よく耳にする「がんばろう日本」という言葉は、被災地を応援する私たちにかけられた言葉ではないかと感じます。
 
4月に入り、桜の開花宣言も各地から届く季節になりました。
どんなことが起きようとも季節は巡ってくるものです。
東日本大震災から今日で一ヶ月。
桜の淡いピンク色がふんわりと被災地を暖かく包み、
人々の心に少しでも安らぎをもたらしてくれるのはいつになるのでしょうか。
 
被害にあった方々のご冥福をお祈りするとともに、被災地の復興を願うばかりです。