さっぽろオペラ2010 札幌室内歌劇場公演 オペラ「イオランタ」
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11/20(土)
14:00,19:00開演
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◇会場◇ |
札幌教育文化会館大ホール特設ステ-ジ
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さっぽろオペラ2010 札幌室内歌劇場公演 オペラ「イオランタ」~盲目の姫~ 日本語上演 チャイコフスキ-作曲/岩河智子訳詞・編曲/沢則行演出 生まれた時から目の見えないイオランタ姫。 それを哀れんだ父親のレネ王は、姫のために城を造り、 盲目であることを知らせずに育てた。 城の中で不自由なく過ごすイオランタ姫。 しかし、次第に何かが足りないことに気づき始める。 初演記録日時: - 2010年11月19日(金)19:00
- 2010年11月20日(土)14:00、19:00
- ところ:札幌市教育文化会館大ホール特設ステ-ジ
- 料金:一般4,000円、大学生以下3,500円、支持会員一般3,500円、支持会員大学生以下3,000円、以上全席指定、障害者席500円
- チケット購入・お問合せ:
- 札幌市教育文化会館プレイガイド 011-271-3355
- オフィス・ワン 011-612-8696
- チケットぴあ 0570-02-9999
- 大丸藤井セントラル 011-221-5574
- 道新プレイガイド 011-241-3871
- 主催:NPO法人札幌室内歌劇場、札幌市教育文化会館(札幌市芸術文化財団)、さっぽろオペラ祭実行委員会
- 共催:さっぽろア-トステージ2010実行委員会
- 後援:札幌市、札幌市教育委員会、
- 協力:FAT!S(フィギュア・ア-ト・シアタ!札幌)、北海道教育大学岩見沢校
- 助成:文化庁、文化芸術振興費補助金(芸術創造活動特別推進事業)、(社)私的録音補償金管理協会(sarah)、(公財)三菱UFJ信託芸術文化財団
■Cast(出演者):- 盲目の姫イオランタ/百島吾弥子(19日夜、20日昼)、松島 瞳(20日夜)
- 騎士ヴォデモン/橋本卓三(19日夜、20日昼)、安田哲平(20日夜)
- ヴォデモンの友、騎士ロベルト/石田まり子
- 娘を溺愛するレネ王/石鍋多加史
- アラビアの医師ハキア/竹澤嘉明(特別出演)
- 乳母マルタ/松田久美
- 娘に仕える乙女ブリギッタ/三浦志緒理
- 娘に仕える乙女ラウラ/萩原のり子
- 娘の女友だち/森千絵子、遊佐悦子、倉本真理
- イオランタ人形/小林なるみ、細川絵里子(FAT!S)
- ヴォデモン人形/高野大吾(FAT!S)
- レネ王人形/滝沢 修(FAT!S)
- マルタ&ロベルト人形/森三成子(FAT!S)
■Orchestra(室内楽):- フル-ト/蠣崎路子
- ヴァイオリン/富岡雅美
- ヴィオラ/前 南有
- チェロ/川崎昌子
- ピアノ/吉村美華子
- キ-ボ-ド・合唱指揮/時岡牧子
- コレペティトゥ-ア/後山美菜子、土屋益子、時岡牧子
- 音楽アドバイザ-/駒崎志保、則竹正人
■公演スタッフ- 音楽監督/岩河智子
- 美術・影絵・人形制作:沢 則行、佐々木青、南波瑞樹、野口千祥子、松本薫、安尻美代子
- 演出補佐:中津邦仁
- 舞台監督:坂本由希子
- 照明:高橋正和
- 衣装:アキヨ(jelly-fish)、藤兼久美子
- ヘアメイク:藤原宏行、藤原邦匡、金山幸代(Coupe de KUNI)
- 宣伝美術:沢 則行、若林瑞沙(Studio Copain)
- 製作:福地美乃、オフィス・ワン
- 舞台美術プラン・製作:足立高視、中川有子
■あらすじ第1景 森の向こう遥かな岩山に作られた秘密の城 <目というものは泣くためにあるの?> 楽士たちが音楽を奏でるが、イオランタの目には涙が溢れる。そんなイオランタを慰める乳母や友人たち。花の歌を歌い、気を紛らわせようとする。そして、イオランタを眠りにつかせる。 第2景 医師エブン・ハキア <強い望みが光を呼び戻す> 一方、レネ王はイオランタの目を治せる医者を世界中探しまわっていた。そして、ついにアラビア人の医師ハキアを見つけた。 医師ハキアは「イオランタが目が見えないことを知ることが治療の条件だ」という。むごい真実を知らせるのは、あまりに可哀想だと考えたレネ王は、ハキアの治療を諦めてしまう。 第3景 迷い込んだ騎士たち <あなたを目覚めさせたのはこの私です> イオランタのいいなずけである騎士ロベルトと友人の騎士ヴォデモンが、城の近くまでさまよって来る。別の女性愛してしまったロベルトはイオランタとの婚約を解消してもらおうと、レネ王を訪ねる途中だった。2人はここがレネ王の秘密の城と知らずにたどり着く。そっと場内を覗くとそこには、イオランタが眠っていた。 第4景 イオランタとヴォデモンの対話 <光は神が作った素晴らしいもの。世界への最初の贈り物> 目を覚ましたイオランタ。ヴォデモンは、バラの花の色を見分けられないイオランタが、盲目であることに気づいてしまう。 イオランタを哀れむヴォデモン。光と世界の美しさを語り、神が与えた光を見られないのは不幸だというヴォデモンに、イオランタは目が見えなくても神の恵みはすべてに注がれると応える。二人の心は強く惹かれあう。 第5景 騒然とする場内 <イオランタの治療が失敗したら死刑だ> 城の人たちは、ヴォデモンが、イオランタに「光」のこと、盲目であることを話してしまったと知り、全員が絶望する。レネ王はイオランタ自身に「光」を見たいと望ませる他に道はないと悟り「ヴォデモンを死刑にする」と芝居を打つ。 イオランタは、光と愛を教えてくれたヴォデモンの命のために、治療を受けることを望み、ハキアとその場を去る。 第6景 ヴォデモンの願い、ロベルトの申し出 <神はあなたをイオランタの夫と定めた> ロベルトはこの秘密の城の持ち主がレネ王と知り、婚約の解消を願いに戻ってくる。ヴォデモンは、イオランタとの結婚を願い、レネ王はそれを認める。 第7景 光を見るイオランタ <救い主よ、私の魂はあなたを喜び讃えます> ハキアの治療で目が見えるようになったイオランタ。光が見えたことを喜び、また、初めて見る景色を恐れる。ハキアに促され、神の住まわれる空を眺め、落ち着きを取り戻す。 レネ王は、イオランタに、これから姫とこの国を守るのは、騎士ヴォデモンだと宣言し、みなは神に感謝を捧げる。 大きな秘密が取り除かれたこの国は、今、光(神の愛)につつまれる。 今回の上演について 中津邦仁(オペラ演出家) ♪オペラと人形劇♪ 人形劇でオペラを上演するのは西欧では珍しいことではないようだ。“語る”ことを“歌い”、“歌い”ながら“演じる”。よく考えると不思議な芸術「オペラ」は、人間でないものが演じる「人形劇」になじむものなのだろう。今回、人間が歌っているときに人形が動いて“内面を表現したり、人間と人形がラブシ-ンを演じるなど、人間と人形が複雑にからみ合う、深い表現を試みた。 ♪沢則行氏との出会♪ 小樽出身で人形劇の道に進み、チェコに活動の拠点を移す。いまや世界各地で作品を発表する沢則行氏。札幌でも「FAT!S(フィギュア・ア-ト・シアタ! 札幌)」で指導を始めたことで、今回の上演が実現した。オペラの可能性を拓いていきたいと考えている札幌室内歌劇場にとって非常に嬉しい出会いとなった。 ♪FAT!Sとは♪ 札幌市教育文化会館が主催する人形劇役者養成ワ-クショップ。沢氏の芸術に惹かれ、創作に意欲を燃やすグル-プ。今年(2010) 9月には円山動物園での「注文の多い料理店」上演を成功させた。来年秋の公演ではさらに大きな成果を目指している。
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