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愛憎、不倫、誘拐、陰謀、人間臭い神様たち。ギリシャ神話の世界では、神々も人間も大騒ぎ! 半獣半人のパンに迫られニンフのシュリンクスは、「葦」に変身 浮気を繰りかえす神々の王ジュピター! 父を殺し、母と結婚していたエディプス王 ギリシャ一番の美女ヘレネの拉致がトロイ戦争の原因 美少年アドニスを愛してしまった美神ヴィーナス・・・・ 美少年ナルシスは泉に映った自分の姿に夢中
主催:NPO法人札幌室内歌劇場 後援:札幌市、札幌市教育委員会 Special Thanks:札幌大谷学園、萩原整骨院、クニ美容室、ヤマハミュ-ジック北海道
出演・室内楽・スタッフ■出演:声楽 窪田晶子 Sop 倉本真里 Sop 土本麻生 Sop 万城目佳奈 Sop 三浦志緒理 Sop 森千絵子 Sop 萩原のり子 Sop 渡辺ちか Sop 石田まり子 Mezz 松田久美 Mezz 遊佐悦子 Mezz 安田哲平 Ten 橋本卓三 Ten 石鍋多加史 Bar ■出演:器楽 蠣崎路子 Fl 富岡雅美 Vn 川崎昌子 Vc 浅井智子Pf 伊藤桂子 Pf 岩井沙織 Pf 駒崎志保 Pf 後山美菜子 Pf,Cemb 土屋益子 Pf 須藤尚美 Pf 渡辺桃子 Pf ■出演:ゲスト 河野真士 Cond 田中誠 Ten 長野啓太 Ten 磯谷大樹 Bar 鈴木貴奈 Arp 他 ■公演スタッフ 音楽監督/岩河智子、演出/中津邦仁、舞台監督/坂本由希子、音楽アドバイザ-/則竹正人、メイクアップ/藤原得代、製作/福地美乃・時岡牧子・オフイス・ワン 演奏曲 【第1部 ギリシャ神話の神々たち】 Ⅰ.オリュンポスの神々 1.アポロン賛歌/フォ-レ 2.バッコス賛歌/シューベルト 3.アトラス/シューベルト 4.ダイアナ(狩のカンタ-タ)/J.S.バツハ ミネルヴァ(満足せる風の神)/J.S.バツハ ポセイドン(ウリッセの帰還)/モンテベルディ キュ-ピッド(オルフェオとエウリディーチェ)/グリュック ヘラクレス(岐路に立つヘラクレス)/ J.S.バツハ 5.ジュピタ-変身の歌(天国と地獄)/オッフェンバック 6.ジュノ-(セメレ)/ヘンデル Ⅱ.変身譚 7.シュリンクス/ドビュッシ- 8.ナルシスとエコー/グリュック 9.ヴィ-ナスとアドニス/ジョン・ブロウ Ⅲ.オルフェオ伝説 10.「オルフェオ」より/モンテベルディ 11.「パルナッソス山」より/クープラン 【第2部 パンドラの壷を開けたら】 12.トリパトス/ラヴェル 13.「プロメテウスの創造物」より/ベ-ト-ヴェン Ⅳ.トロイ戦争 14.クリュタイメストラのアリア(アウリスのイフィゲニア)/グルック 15.トロイの木馬(トロイの人々)/ベルリオ-ズ 16.女たちの祈り(トロイの人々)/ベルリオ-ズ 17.ペネロペの嘆き(ペネロペ)/フォーレ Ⅴ.運命の不条理 18.デルフォイの舞姫たち/度ビュッシ- 19.エディプス王/ストラヴィンスキ- Ⅵ.オルフェオ伝説 大パロディ- 20.精霊の踊り/グリュック 21.はえの二重唱(地獄のオルフェオ)/オッフェンバック 22.ギャロップ(地獄のオルフェオ)/オッフェンバック 解説■「ギリシャ神話」の世界にようこそ 音楽、美術、文学・・・・西洋の芸術には、2つの大事な柱があります。一つは「ヘブライニズム」即ちキリスト教。そして、もう一つが「ヘレニズム」つまり、ギリシャの文化なのです。 日本の八百よろずの神と同じく、ギリシャも多神教。大地の女神ガイア、空の神ウラノスから始まり、雷、泉、牧場、ぶどう、美、愛、死・・・・森羅万象に「神」を当てはめました。膨大な数の神様の中で、オリュンポスの十二神が特に有名ですが、この神たち、道徳なんかには全くしばられず、心のままに愛しあい、子どもを作り、神々の血統を増やしてゆくのです(Ⅰ.オリュンポスの神々)。 また、川辺の葦や、花に変身する物語も多く見られます(Ⅱ.変身譚)。美しい自然にかこまれたのどかな国、ギリシャ。その牧歌的な景色の中で、古代の人々は想像力を羽ばたかせたのでしょう。 詩人ホメロスの叙事詩「イーリアス」には、美女ヘレネを奪い返そうと、ギリシャが隣国トロイに仕掛けた「トロイ戦争」のことが語られています。シュリ-マンの発掘によって、実際の出来事だった可能性が出てきて、話題になりました(Ⅳ.トロイ戦争)。 不死の神々と、死すべき運命にある人間が同居するのが「ギリシャ神話」の世界です。死んだ妻エウリディ-チェを冥界に取り戻しに行きながら、掟を破って後を振り向き、妻の姿を見てしまうオルフェオの物語は、モンテヴェルディ、グルックなど多くの作曲家がオペラ化していますが(Ⅲ.オルフェオ伝説)、離婚寸前の夫婦という設定の爆笑オペレッタ「地獄のオルフェ」まであるので驚きですね(Ⅵ.オルフェオ伝説大パロディ)。 また、それと知らずに実の父を殺し、あろうことか実の母と結婚していたエディプス王の悲劇は、「ギリシャ神話」の世界をさらに深く掘り下げ、人間の本性を鋭く見つめるものです(Ⅴ.運命の不条理)。 波乱万丈でロマンチックな「ギリシャ神話」の世界。作曲家たちは、さて、どんな音で描いたのでしょう? 早春の一日、音楽を聴きながら、地中海の陽光あふれる古代ギリシャに思いを馳せてみて下さい。 音楽監督 岩河智子
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