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第945回札幌市民劇場 特定非営利活動法人 札幌室内歌劇場第21回公演 器楽アンサンブルによる「子供のための音楽」 創作オペラ「歌姫たち」 岩河智子構成・編曲・訳詞 中津邦仁演出 ■日時:2000年1月22日(土)15:00開演 ■ところ:札幌サンプラザホール(北24条駅 徒歩3分) ■主催:札幌市民芸術祭実行委員会、札幌市、(財)札幌市芸術文化財団 ■主管:NPO法人札幌室内歌劇場 ■製作:オフィス・ワン、大江可並子 ■後援:北海道新聞社、(財)道銀文化財団、音楽家協議会 ■録画:ソニック・サッポロ011-772-2528 ■Special Thanks:札幌大谷短期大学、北星学園女子高等学校、萩原整骨院 ■出演 第1部
第2部 歌姫たち
■公演スタッフ
■第1部 「子供のための音楽」 大作曲家たちが童心にかえって作り上げた子供のための音楽。大人の夢見る子供の世界が広がっているのです。ピアノ、フル-ト、ヴァイオリン、チェロ、さまざまな編成の室内アンサンブルをお楽しみください。 1.ドビュッシ-作曲「子供の領分」より “小さな羊飼” 蠣崎路子(Fl.)、後山美菜子(Pf.) ドビュッシ-が一人娘エンマのために1908年に作曲したピアノ組曲「子供の領分」。楽譜の冒頭には「あとに続くものへの父の優しい詫言をそえて、私の可愛いシュ-シュ-へ」とある。第5曲「小さな羊飼」は幻想的な笛の音を表した不思議な雰囲気の曲。本日はフル-トとピアノの2重奏で演奏する。 2.シューマン作曲「子供の情景」より “満たされた幸福” 須藤尚美(Pf.) 1838年、まだクララと結婚せず、もちろん子供もいない28才のシュ-マンがまとめたピアノ組曲「子供の情景」。その第5曲「満たされた幸福」は、うれしくてたまらないといったふうな音型がいろいろなパ-トに現れる躍動感あふれた曲。 3.シューマン作曲「子供の情景」より “トロイメライ”富岡雅美(Vn.)、須藤尚美(Pf.) 憧れるように上行し、ゆらめきながら下行する美しい旋律。その旋律が、いろいろな調で変化して繰り返される夢の中でいろいろな光景に出会っているようだ。 4.フォーレ作曲「ドリー組曲」より “子守唄” 太田倫子(Pf.1)、須藤尚美(Pf.2) ドリーという愛称のエレ-ヌ嬢のためにフォ-レが1893(94?)年に作曲したピアノ連弾の組曲。第1曲「子守唄」は、くり返されるゆりかごのリズムの上に、柔らかい旋律が紡がれてゆく。中間部は寂しくさまようような色調に変わるが、また再現部で母の胸に抱かれるような平安な気分を取り戻し、まどろむように消えてゆく。 5.ラベル作曲「マ・メ-ル・ロア」より “パゴトの女王レドロネット” 鎌田志保(Pf.1)、後山美菜子(Pf.2) 原曲はピアノ連弾の曲集だが、後にオーケストラに編曲され、バレエ作品として上演された。「マ・メ-ル・ロア」とは、英語のマザ-グ-スの意味。“パゴトの女王レドロネット”はその第3曲で、中国の陶器の小さなお人形が歌ったり器楽を奏でたりするというエキゾチックな内容。フランスの子供たちの持つ東洋への夢を表している。本日は2台ピアノ版による演奏。 6.サン・サ-ンス作曲「動物の謝肉祭」より “大きな鳥かご”蠣崎路子(Fl.)、富岡雅美(Vn.)、川崎昌子(Vc.)、鎌田志保(Pf.1)、 後山美菜子(Pf.2) サン・サ-ンスが51才の時、友人のチェリストが主催する謝肉祭の最終日の音楽会のために作曲した奇抜な組曲「動物の謝肉祭」。ライオン、カンガル-、かめなどいろいろな動物達が集まって、カーニバルを楽しむという子供たちが夢中になりそうな題材だが、実は「ピアニスト」もその動物の種類の一つに入れてしまうなど、大人がニャリとするような風刺も利いている。 第10曲“大きな鳥かご”は震えるようなトレモロで羽のはばたきを、フル-トの軽やかな動きで素早く動く鳥のさえずりを、また2台のピアノは少し甲高い声の鳥の鳴き声を表している。 7.サン・サ-ンス作曲「動物の謝肉祭」より “白鳥”川崎昌子(Vc.)、鎌田志保(Pf.1)、後山美菜子(Pf.2) 静かな湖面。気品のある白鳥の姿。2台のピアノとチェロの名旋律が祈りにも似た静粛な雰囲気をかもし出す。 8.ドビュッシ-作曲「子供の領分」より “ゴリウォ-クのケ-クウォーク” 蠣崎路子(Fl.Picc)、富岡雅美(Vn.)、川崎昌子(Vc.)、鎌田志保(Pf.1)、後山美菜子(Pf.) 「ゴリウォ-ク」は黒人の人形の名前。「ケ-クウォーク」とはアメリカニグロのこっけいな身振りの踊りのこと。痛快なリズムでステップを踏み、愉快に踊るが、中間部では少しロマンチッなやり取りもある。本日は、原曲のピアノ独奏曲を室内楽に編曲して演奏する。 ■第2部 創作オペラ「歌姫たち」 おなじみの名曲や童謡を組み合わせ、編作を施し、新たなスト-リーにまとめあげたのが「創作オペラ」です。「フォスター物語」「中山晋平物語」「唱歌の学校」の3つに続き、第4弾「歌姫たち」はオペラの名アリアや名場面を組み合わせて、歌劇場の歌姫たちの生態を描き、さらに童謡や唱歌を材料に歌の好きな子供たちの情景を描きます。 そして、この二つの世界をドッキングさせて、歌姫と子供たちの垣根を取り払ったハチャメチャなコメディに仕立てました。オペラのナンバ-の迫力、童謡の持つ純粋な魅力。その両方が一体となった世にも珍しい舞台をお楽しみください。 あらすじ □第1場「歌劇場にて」 歌姫たち発声練習に余念が無い。スペインの衣装のカルメン、着物姿の蝶々夫人、あでやかなドレスの椿姫ことヴィオレッタ、黒いマントをまとった「魔笛」のコロラトゥ-ラソプラノ、夜の女王の姿も見える。 今日は新しい指揮者がきて次の公演の主役を決めるオ-デションが行われるので、みな舞台衣装で勢ぞろいしているのだ。憧れの視線を注ぐ二人の新人歌手は、女中セルピ-ナと村娘バルバリ-ナのいでたち。指揮者を迎えた4人の歌姫たちは、歌う順番を巡って早くも火花を散らすが、ともかくオ-デションが始まる。 まずカルメンが色気たっぷりに「ハバネラ」を、続いて蝶々夫人が子供との別れのシーンを劇的に披露する。夜の女王のアリアにはライバル意識を燃やす新人歌手も割り込んで高音を競う。いよいよヴィオレッタの名アリア「ああ、そは彼の人か」。絶好調と思われたが、突然声が出なくなるというアクシデント発生! □第2場「幼い兄妹のいる家」 歌劇場から遠く離れた小さな町には、今日も幼い兄妹の歌声が流れている。見るもの聞くもの皆歌にしてしまうこの歌好きの兄妹に、なぜか両親はいない。やさしい祖父と3人で暮らしている。無心に歌を歌う孫たちを眺めながら、祖父は家出してしまったその子たちの両親について思いをはせている。 父母を恋しがる孫たちを慰めようと、祖父は歌劇場にオペラを見に行くことを提案。3人は喜び勇んで出かける。 □第3場「ふたたび歌劇場」 ヴィオレッタの声がよみがえるようにと歌姫たちが祈りを捧げるなか、子供たちがやってくる。彼らを見たとたんなぜか動揺する指揮者・・・。 楽しみにしていたオペラが今日はお休みと聞き帰ろうとする子供たちを、指揮者は強く引き止める。 舞台ではヴィオレッタを元気づける演奏会が始まる。順番で歌う約束を破り、ひとりで長々と歌うカルメン。蝶々夫人はじめ皆怒り出し大騒ぎとなる。怒号泣き声の飛び交う中、兄妹たちは皆の心を鎮めるために、とっておきのメロディ-を歌いだす。 と、そのメロディ-を受け継いで指揮者も歌い始める。なぜ、この歌を知っているのか? 不思議に思うまもなく、ヴィオレッタもとぎれとぎれにこの歌を歌い始める。なぜ彼女もこの歌を知っているのか?兄妹たちが幼い頃、父母から習ったこの歌を・・・。ヴィオレッタの声が蘇ったのは、実の子供たちの歌う懐かしいメロディ-が心の悩みを解き放ったからだった。思いがけぬ親子の対面に驚き喜ぶ祖父。指揮者は皆にヴィオレッタこそ別れた妻で、二人の間に生まれたのがこの幼い兄妹だと明かす。驚き、祝福する歌姫たち。 歌劇場のオーケストラが間奏曲を奏でる間にみな着飾り、楽しくワルツのメロディ-でフィナーレとなる。 |
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